生まれ変わるソウル、ジップラインでノドゥル島へ

  •  ソウル市竜山区の漢江大橋下にあるノドゥル島が、複合文化観光団地として生まれ変わる。市は昨年、ノドゥル島を「ノドゥル村」という文化空間にすると発表。島にはジップライン、熱気球、大観覧車、水上バスなど、市民が楽しめる娯楽施設ができるという。市はこうしたアイデアをめぐり、市民を対象に公募展を実施し、最終的に大賞を確定する。

     市は漢江大橋建設100周年を迎える10月にノドゥル島再生工事を始める。まず、地上3階建てで500人収容可能な公演会場をはじめ、多目的スタジオ、レストラン、市場を整備。銅雀区の竜鳳亭公園や漢江の河川敷とノドゥル島を結ぶジップラインを設置する案も構想中だ。ソウルの景色を眺められる大観覧車は、島の下端に建設される案が有力。ノドゥル島文化観光団地の造成は、市が推進してきた漢江観光ベルトの第一歩となる。

  •  ノドゥル島プロジェクトが成功すれば、弘益大-汝矣島-鷺梁津-ノドゥル島-竜山と続く観光スポットの整備に拍車が掛かる、と市は期待している。

     漢江の北側と南側を結ぶノドゥル島は1937年に漢江プールがオープンして以来、漢江の遊び文化の中心だった。1960年代末に漢江の開発が始まり、無人島として忘れられていったが、1988年のソウル・オリンピックを前に新興企業などが遊園地の開発に乗り出し、注目を集めるように。しかし、収益性と公共性をめぐり妥協点を見いだせず、挫折を繰り返してきた。

     李明博(イ・ミョンバク)元市長が2004年、ノドゥル島に地上8階建て(地下2階)、5000席規模のオペラハウスを建設しようとしたが、失敗に終わった。事業費が6735億ウォン(約670億円)に達する上、市民団体が「オペラは特定階層の享有物」として反対したからだ。

     呉世勲(オ・セフン)前市長は2006年、オペラハウスのほか展示場など各種文化施設を含む複合団地を建設するという新たな計画を発表した。しかし、これも5000億ウォン(約500億円)を超える事業費の財源確保案に問題があるとして反対を受け、実現しなかった。

     再びノドゥル島の再生に乗り出した市は、以前の予算の10分の1規模(497億ウォン=約49億7000万円)で全ての市民が楽しめる複合文化観光団地を建設するという青写真を公開。その第一歩として、6月17日にジムグリガエルの移住作業が始まった。

シン・ジョンソン記者 , チャン・ヒョンテ記者
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