もう荷物じゃない! 機内でも愛犬と一緒!

  •  キム・ボラムさん(31)は6月初め、愛犬エルとともにフランス旅行を楽しんだ。犬用キャリーバッグにエルを入れ、機内の座席の足元に置いた。パリでは一緒にエッフェル塔やルーヴル美術館を訪れ、犬用ベッドやおやつを提供してくれるホテルに宿泊した。キムさんは「以前は友人やペットホテルにエルを預けて旅行していたが、心が落ち着かなかった。手続きが大変でもエルと一緒に旅行できて楽しいし、海外ではペットを歓迎してくれ、特に困ったことはなかった」と語った。

     ペットを飼っている人が1000万人を超え、ペットとともに飛行機を利用して海外旅行に出掛けるケースが増えている。昨年大韓航空とアシアナ航空を利用して国内外に移動したペットは3万7334匹で、2年前に比べ40%以上増加した。「スカイペット(飛行機に乗るペット)」という言葉が生まれたほどだ。

     大韓航空では今年5月、ペットを連れて旅行した回数によって特典を与える「スカイペット・サービス」を開始。国内線に乗るたびにスタンプ1個、国際線の場合は2個押し、スタンプが6個たまるとペットの運賃が安くなる。昨年ペット連れで搭乗した乗客は2万5000人余りで、1年で50%増えたことを受け、新たなサービスを企画したものだ。

  •  手荷物として運べるペットの重さ制限も、今年3月に32キロから45キロへと増えた。ペット(犬、猫、鳥)が入ったバッグの重さが5キロ未満なら、機内に持ち込むことができる。大韓航空の関係者は「動物もわれわれの乗客の一部として扱う」と語った。国際線の場合、目的地とペットの重さによって10万-40万ウォン(約1-4万円)ほど追加で支払えば、飛行機に乗せることができる。最近では、格安航空会社(LCC)でも国内線でペット運送サービスを始めている。

     ペットとともに国境を超えるには、各国別に準備すべき書類が多く、手続きが複雑だ。マイクロチップを装着し、狂犬病の予防注射を2回以上受けなければならない。健康診断書や動物検疫証明書も必要だ。主に動物病院で手続きを代行してくれる。問題は、ほかの乗客が不満を訴えた場合だ。「後ろの席にいる犬が13時間ずっと吠えたりバッグを引っかいたりして、一睡もできなかった」というケースもある。航空会社の関係者は「搭乗後に了解を求めたり、不満を訴えられた場合には席を変えたりしている」と語った。

     だから「ペチケット(ペット+エチケット)」が重要だ。搭乗前、ペットをケージやキャリーバッグに慣れさせる練習が必須。長い時間、バッグの中にいることに慣れるよう、旅行前に練習しておかなければならない。また、清潔を保つため、ビニール袋やティッシュなどを持参し、バッグには専用パッドを敷いておく。水やおやつを持参して騒ぐたびに与え、かがんでペットと目を合わせてやることも方法の一つ。ソウル市内のある動物病院の獣医師は「長時間の空旅の場合、機内で落ち着いていられるよう、鎮静剤を処方することもある」と語った。

チョン・ユジン記者
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