韓国で今、「スペシャルティコーヒー」が人気

  •  コーヒーにうるさい愛飲家立の間で「スペシャルティコーヒー」が流行っている。多くの人が値段の高い高級コーヒー豆、またはそのような高級豆を使って入れたコーヒーだと思っているが、正確に何なのか知っている人は少ない。コーヒー評論家シム・ジェボムさんは「コーヒーの品質評価の訓練を専門的に受けた専門家たちが香味、味、後味、ボディなど10項目にわたって評価し、100点満点で80点以上獲得したコーヒーをさす」と定義しながらも「おいしいコーヒー1杯に過ぎない。複雑に考える必要はない」と語った。つまり、スペシャルティコーヒーとは「品質のいいコーヒー」ということ。いい豆を選び、その豆の風味を最大限生かせるようローストし、上手に入れたコーヒーは、全てスペシャルティコーヒーと言うことができる。

     なかなかのスペシャルティコーヒー店が集まっているのが、ソウル市内の弘益大学エリア。コーヒーリブレは韓国最高のスペシャルティコーヒー店と言われる。世界ロースティングチャンピオンシップで2連覇したソ・ピルフンさんが営んでいる店だ。ミロコーヒーロースターズではウィンナ・コーヒー「モンブラン」が有名だ。濃厚でいながらさわやかな酸味のコーヒーが、甘くソフトな生クリームと見事に調和している。


  •  ソウル市麻浦区にもスペシャルティコーヒーを扱うカフェが多い。西橋洞のゾンビコーヒーは、竜山区梨泰院洞のヘルカフェ、永登浦区汝矣島洞のマッドコーヒーとともに、韓国の3大悪魔カフェとしてその名を知られている。レモンを四つおろして使った「メンタル崩壊レモネード」もオススメだ。西橋洞の5EXTRACTSは、あるコーヒー雑誌が選んだ「韓国の4大バリスタ」の一人、チェ・ヒョンソンさんが営む店で、チェさんが2011年に韓国バリスタチャンピオンになったとき、選抜大会で披露したエスプレッソ創作メニューが味わえる。

     汝矣島洞のマッドコーヒーは、コーヒー以外にもジントニックがおいしい。唐人里発電所前のアントラサイトは、廃工場を改造した、荒っぽいながらも洗練された「インダストリアルデザイン」をコンセプトにした店そのものが、コーヒー同様に味がある。竜山区漢南洞のワンダーコーヒーは、イタリアの有名なカフェ「タッツア・ドーロ」の豆をひいて入れたエスプレッソが絶品。世界で最もエスプレッソが飲まれているナポリのカフェのように、エスプレッソを飲む前後に口の中をすすぐよう炭酸水を提供してくれるのもいい。

     テラロサ光化門店は、売り場の規模やインテリアがとても見事だ。ランチタイムに味わえるブランチメニューもいい。鍾路3街のカフェゼムセルブズは、武功を隠している策士のようだ。一般的なテイクアウトコーヒー店のように見えるが、使っている豆や従業員たちの腕前、コーヒーの味はほかのどのスペシャルティコーヒー店にも劣らない。梨泰洞のポリテク大学前にあるヘルコーヒーは、バリスタのイム・ソンウンさんがスチーミング技術を用いて作ったスチームミルクを乗せたカプチーノが絶品。江南エリアでは、サイフォンで入れたコーヒーで知られるグリーンマイルコーヒー、ただ甘いだけと思われていたホットチョコとは異なる、真のチョコレートドリンク「リアルチョコ」を提供しているジェントルコーヒーなどがオススメだ。
キム・ソンユン記者
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