平昌五輪:夕食会でDMZの鉄条網溶かすデザート提供

  •  韓半島(朝鮮半島)の形をした青いチョコレートの上に鉄条網をイメージした茶色いチョコレートが置かれている。その上に温めたホワイトチョコレートをかけると、チョコレートの鉄条網が溶けていく。チョコレートの両脇には北朝鮮の宴会料理であるケソンチュアク(餅菓子の一種)と韓国を代表する冬の味覚・熟柿でつくったシャーベットが並べられる。文在寅(ムン・ジェイン)大統領をはじめ、各国・地域のVIPらが出席する平昌冬季オリンピック開幕レセプションの夕食会で提供されるデザート「希望の一皿」だ。

  •  平昌オリンピック開幕日に当たる9日午後6時、竜平リゾートで開催される夕食会には、米国のマイク・ペンス副大統領、日本の安倍晋三首相、北朝鮮の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長、中国の韓正・政治局常務委員ら各国のVIP20人余りが出席する予定だ。オリンピック期間中に開催される公式イベントのうち最も注目されるイベントで、韓国・北朝鮮・米国・日本・中国・ロシアなど6カ国協議の当事国の要人らが一堂に会する場でもある。この日テーブルに並ぶコース料理のメニュー3種が5日公開された。

     前菜に当たる「祝祭の一皿」では、オリンピック精神を込めた5色のそば煎餅をはじめ薫製マス、草堂スンドゥブ(おぼろ豆腐)などが提供される。次は「和合の一皿」で、江原道産のジャガイモ、大関嶺韓牛(韓国伝統の肉牛)ステーキ、鉄原・非武装地帯(DMZ)内で栽培されたワサビしょう油ソース、太白山コンドゥレバプ(チョウセンアザミのナムル入りご飯)、江原道産アスパラガスなどが提供される。そして最後のデザートとして、鉄条網が溶け出す韓半島チョコレートが登場する。

     夕食会で提供される食材やメニューの構成などは、コラムニストのファン・ギョイクさんの提案が採択されたという。夕食会の準備に参加した関係者は「韓半島の平和と統一に対する韓民族の熱望を表現した」と説明している。料理評論家のカン・ジヨンさんは夕食会で提供されるデザートについて「デザインの意図は理解するが、食欲を減退させる青い色を使ったことは、やや無理があるように感じられる」と語った。

キム・ソンユン記者
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