ペク・チヨンも満足の平壌冷麺、そのほか北朝鮮グルメと言えば?

  •  平昌冬季オリンピックのとき三池淵管弦楽団がソウルと江原道で公演を繰り広げた。そして4月1日と3日にはチョー・ヨンピル、イ・ソニ、ペク・チヨンら韓国の芸術団が北朝鮮・平壌で公演を開催。ペク・チヨンは平壌で食べた冷麺が期待以上だったと大満足で、韓国では今、北朝鮮のグルメに対する関心が高まっている。では、ぜひ知っておくべき北朝鮮のグルメは何だろう。

    ◆平壌ビビンバ

     朝鮮王朝後期の学者・李圭景(イ・ギュギョン)が『五洲衍文長箋散稿』で平壌冷麺とともに平壌ビビンバを平壌の名物と紹介しているほど有名な食べ物だ。全州ビビンバと似ているが、ユッケの代わりに炒めた牛肉を、豆モヤシの代わりにモヤシを入れており、独特な味と食感を誇る。

    ◆以北式もち米入りスンデ

  •  以北(北朝鮮)式もち米入りスンデ(豚の腸詰め)は、韓国ではアバイスンデとして知られている。豚の大腸にソンジ(牛の血を固めたもの)、もち米、ウゴジ(干した白菜)、モヤシ、そして白菜の葉などを入れたスンデで、咸鏡道式スンデを変形したもの。ほかのスンデは小腸を使っているのに対し、大腸を使用しているため大きく、韓国では江原道束草にあるアバイ村に行くと食べることができ、束草の名物になっている。6・25戦争(朝鮮戦争)当時、1・4後退により咸鏡南道出身者たちが江原道に定住するようになり、この料理が伝えられた。名前は、父親を意味する「アボジ」の咸鏡道方言である「アバイ」に由来している。

    ◆オボクチェンバン

  •  オボクチェンバンは平壌地域の郷土料理で、牛肉が入っている。牛の頭の肉、ブリスケット、胸肉をゆでて薄切りにし、真ちゅう製の平鍋に盛ってニンジンやタマネギ、白菜、ネギなどさまざまな野菜を入れてスープを加え煮て食べる。数人で鍋を囲んで座り、一緒に食べる料理で、韓国のジョンゴル(鍋料理)と似ている。

    ◆平壌冷麺

  •  平壌冷麺は平壌地域の伝統料理で、そば粉でつくった麺にさっぱりしたスープを注いで食べる。薬味は最少化し、塩辛くも辛くもなく、牛の脚の骨や膝後ろの肉などを入れて煮込んだスープにトンチミ(ダイコンの水キムチ)を加えたものを使うので、さっぱりしていて淡泊な味がする。麺にそば粉を使っているため、麺の歯切れよさが特徴だ。こうした特性から、ビビン冷麺(辛いたれであえた冷麺)ではなく水冷麺としてよく食べられている。独特な香りのため好みが分かれるが、平壌冷麺マニアがいるほど、韓国でも人気が高いメニューだ。

    ◆ジャガイモギョーザ

     ジャガイモギョーザまたはジャガイモマッカリギョーザと呼ばれ、主に咸鏡道地方で食べられている。小麦粉が貴重だった咸鏡道地方で、山間部の特産物であるジャガイモを使ったメニューであり、ジャガイモをすりおろして生地をつくり、素朴だがモチモチした食感が特徴だ。

    ◆海州ビビンバ

     黄海道の伝統料理である海州ビビンバは、黄海道海州の首陽山でとれるワラビ、黄海道の特産物であるのりを使い、その上に鶏肉をのせたビビンバだ。見た目に美しく、海州交飯とも呼ばれる。

    ◆開城薬菓

  •  開城薬菓は小麦粉にゴマ油を入れてこねた後、はちみつと酒を入れて再びこね、低温で揚げたもの。低温で揚げるため油が生地の奥まで染み込んでサクサクしており、水あめをたっぷりぬるので甘いのが特徴。また、韓国の薬菓の食感が硬くてねっとりしているとしたら、開城薬菓はサクサクしているのが特徴だ。

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