伝統と現代が共存する全州、必ず訪れるべきスポットは?

  •  韓屋(観光の伝統家屋)村や慶基殿、郷校(朝鮮王朝時代の地方教育機関)など、韓国の昔の文化を目にすることができる全州。ここは都会的でありながら伝統的な文化が共存しており、さまざまな文化体験やおいしい食べもの、見どころなどがあることから、人気の観光エリアに挙げられる。全州を旅行するならどこに行くべきか、紹介しよう。

    ◆全州韓屋村

  •  全州と言えば真っ先に思い浮かぶのが韓屋村。全州韓屋村はおよそ700棟伝統家屋からなる。日本による植民地時代、城郭をなくし、日本の商人たちが城内にやって来ると、これに対する反発から校洞や豊南洞一帯に韓屋村を造成し始めた。こうして形成された全州韓屋村が現在まで続いており、韓屋村の中心部はもちろん、ゆっくり散策するのにぴったりの全州郷校、寒碧堂、慶基殿などがある。特に、さまざまな見どころやグルメが多く、若者たちの間で人気を集めている。

    ◆慶基殿

  •  「よろこばしい場所に建てられた宮廷」を意味する慶基殿は、李氏朝鮮の創始者にして初代国王である李成桂(イ・ソンゲ)の肖像画が祀られている場所で、朝鮮王朝時代の殿閣だ。ここは太宗10年に当たる1410年に創建され、国宝第37号に当たる李成桂の肖像画が祀られている本殿をはじめ、全州李氏の始祖である李翰(イ・ハン)の位牌を安置している肇慶廟、朝鮮の実録を多数保管していた全州史庫、睿宗のへその緒を埋めた胎室といった遺跡がある。大きくはないが、あちこちで昔の情緒が感じられる。また、ドラマ『龍の涙』のロケ地としても有名だ。

    ◆全州郷校

  •  全州郷校は昔から全州の両班(ヤンバン=朝鮮王朝の貴族階級)の子弟たちの教育を担当していた学校で、高麗時代の末ごろに賢儒の位牌を安置し、地方の人たちの教育と強化のためにつくられた場所だ。特に全州郷校は、韓国の郷校の中で最もよく保存されており、現在も情操教育を受ける日曜学校や礼節教室などが行われている。また、ドラマ『トキメキ☆成均館スキャンダル』のロケ地としても有名だ。

    ◆殿洞聖堂

  •  湖南(全羅道)地域にある西洋近代建築物の中では最も規模が大きく、古い殿洞聖堂は、全州を代表する名所の一つだ。韓国のカトリック教会初の殉教者である尹持忠(ユン・ジチュン)と権尚然(クォン・サンヨン)が1791年に「辛亥迫害」によって処刑されたのを受け、彼らの殉教をたたえようと、フランス出身のBaudounet神父が1908年に着手し、1914年に完成した。ロマネスク様式の殿洞聖堂は、近くにある豊南門、慶基殿とともに、伝統文化と西洋文化の融合の象徴となっている。

    ◆寒碧堂

  •  韓屋村を少し外れ、全州川に沿って歩いていくと、僧厳山のふもとに建てられた寒碧堂が目に入ってくる。絶壁に沿ってつくられた楼閣は、1404年(太宗4年)に朝鮮の開国功臣であり、朝鮮初期の文臣チェ・ダムが別荘として使い、およそ500年にわたる全州のソンビ(学者・文人)たちの風流を感じた場所だ。

    ◆豊南門

  •  殿洞にある昔の全州邑城の南門。豊南門は壬辰倭乱(文禄・慶長の役)のときに破壊され、1734年に英祖の命令により改築された。1767年に火災で焼失してしまったが、観察使・洪楽仁(ホン・ナギン)が再建し、豊南門と名付けられた。1907年に日本によって城郭と城門が撤去されたが、豊南門だけが残った。その後、豊南門は1963年1月21日に宝物第308号に指定された。

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