鰆に菜の花、パンジーパスタ…食卓に春がやって来た!

  •  「3月には梅がピッタリ。4月にはツツジ。この時期を逃してしまったら名残惜しいから…」

     3月15日、ソウル市江南区三成洞のスタジオで会ったフードスタイリストのノ・ヨンヒさんは、調理台の上に置かれた梅の枝を指さしながら、そう語った。枝についている花はまるで弾けたポップコーンのように白く、ふっくらしていた。「春来不似春(春が来たのに春らしくない、の意)と嘆いてばかりいないで、食卓に春を取り入れなければ。微小粒子状物質(PM2.5)濃度がひどいほど、食卓だけでも華やかにしないといけない。季節の花で花のジョンをつくり、花茶を飲むのもいい。春を十分に味わってほしい」
  •  春は短く、もどかしく、切ない。最近、カフェや食堂では春の花のメニューが目を引く。サラダやパスタにも菜の花やパンジー、カーネーションのような食用花が飾られたり、桜やシャクヤク、モクレンを思わせる花のデザートもある。空がくすんでいるほど、青々した春を満喫したいと思う人たちの気持ちを反映したトレンド。春の花を使って、きらめく春の日差しを味わおうと努力するというわけだ。

    ◆梅の花を使ったジョン

     ノ・ヨンヒさんは「梅の花一つかみにもち米粉1カップあれば、梅の花ジョンを楽しむことができる」と語った。まず準備するのは梅の花、水気を十分に含ませておいた後、一つずつ取って水につけて10分ほど置いてから取り出し、ペーパータオルの上に乗せて水気を取る。もち米粉1カップに塩を少し入れ、お湯を大さじ2杯ほど加えてさっと混ぜた後、お湯を注ぎながら滑らかにこねる。食用油をさっと敷いたフライパンを中火にかけ、熱した後、生地を丸くのせる。ノ・ヨンヒさんは「最初から生地を押しつぶすようにすると広がって使えない。ほんの少し押すようにすると自然に広がる」と語った。片面にきれいに焼き色が付いたらひっくり返し、花を一つずつ乗せて指でさっと広げる。さらにはちみつを塗り、花のジョンを乗せれば終わり。白い花に火が通り、黄色く光る。一度沸騰させた水を冷ましたものに花をいくつか入れて飲んでもよい。「こんな贅沢はない、春を見て、香りを楽しみ、食べるのだから」

    ◆鰆に菜の花、サラダにはカーネーション

     ソウル・南山にあるレスケープ・ホテルのレストラン「ラマン・シクレ」で働くシェフのソン・ジョンウォンさん(36)は、熱々の鰆に黄色い菜の花を乗せたメニューを提案。菜の花の葉と花をたくさん使い、花を食べているような錯覚を起こさせる。「花ほど生き生きとした気運いっぱいの食材はない。目でも舌でも強烈な思い出を残せる」。食用花の多くは青くさい。土の香りがしないよう、食材の味加減を整えるのが重要だという。ソン・ジョンウォンさんは「一緒に出すメニューの香りが強くないほど、花のシャキシャキしていてさわやかな食感が強調される」と語った。慶尚北道奉化郡で栽培したニンジンを切って花のように盛ったデザートも人気。コーヒーを使ったソースが植木鉢の土のようで、ニンジンの花とよく合う。フォーシーズンズ・ソウルのイタリアン・レストラン「ボカリノ」の総括シェフ、チロ・ペトローネさんは「さまざまな野菜をオリーブオイル、レモンドレッシングで和えた後、その上に食用花を飾れば、作るのも簡単だし見た目もいい」と語った。「食用カーネーションもいいし、パンジーでもいい。野菜と異なる食感の花ならなおいい」

     「春の花料理」が人気を集めるようになり、最近ではスーパーマーケットでも手軽に食用花を購入できるようになった。ソウル市内のショッピングモール「サロガ」、「フロド食用花農場」などでも買い求めることができる。
ソン・ヘジン記者
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