韓国で今、1万ウォンでおかず1週間分を用意する動画が人気

  •  会社の近くでお昼に冷麺を食べて1万2000ウォン(約1200円)、友人と夜に食べたサーモン丼が1万4000ウォン(約1400円)、週末に宅配アプリで注文したフライドチキンが2万5000ウォン(約2500円)…。

     上がっている外食費は、家であまり食事をしない単身世帯には特に負担が大きい。KB金融持株経営研究所は6月に発表した「韓国単身世帯報告書2019」で「単身世帯は二人以上の世帯に比べ、相対的に外食・宅配による支出の比重が高い」と分析した。

     1万ウォン(約1000円)で何日食べていけるだろうか。最近、動画投稿サイト「ユーチューブ」では、1万ウォンで1週間食べる分のおかずを用意する「1万ウォンで買い物」動画が人気を集めている。毎日料理をする時間はないが、外食費は抑えたい20-30代の一人暮らし世帯が主な視聴者。最も人気の高い動画は4カ月で再生回数250万回を突破した。さまざまなおかずの組み合わせを教えてくれる動画も多数ある。

  •  豆腐2丁(2750ウォン=約275円)、練り天(1050ウォン=約105円)、卵10個(3500ウォン=約350円)、エゴマの葉(1000ウォン=約100円)、ネギ(1000ウォン)、タマネギ(1280ウォン=約128円)を買って、総額1万580ウォン(約1058円)。自炊を始めてから8カ月の記者が「1万ウォンで買い物」にチャレンジしてみた。買い物かごは思ったよりずっしり重かった。どんなおかずをつくるのか悩むことなく、動画に出ている通り食材を選んだ。スーパーマーケットに入ってからおよそ10分で支払いを終えた。動画を見ながらおかずをつくる過程も簡単だった。煮卵から豆腐の煮付け、練り天炒め、エゴマの葉の蒸し煮、卵焼きに至るまで、おかず5品が2時間で手際よく完成。「卵をゆでる間に豆腐の煮付けのたれをつくる」といった時間の活用法を学んだ。

     平日は毎晩自作のおかずをパックご飯(1個当たり1500ウォン=約150円)と一緒に食べれば、1食当たり3500ウォン(約350円)で済ませることができる。ただし、1万ウォン分の食材に調味料は含まれていないのが盲点。キッチンでインスタントラーメンしかつくったことのないような料理初心者にとっては、本末転倒になる可能性も。食用油や塩、しょう油、粉唐辛子、ニンニクなど必要なものを一度に用意しようとすると、最も少量のものにしたとしても2万ウォン(約2000円)はする。フライパンや包丁、まな板、密閉容器まで購入したら、なんと1週間分の生活費を使い果たしてしまった。

    チョ・ユジン記者

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