ニョッキにコロッケ…江原道産ジャガイモの優雅な変身-Chosun online 朝鮮日報

　3月24日午前10時。防弾少年団のコンサートのチケットを購入するときのようなスピードでクリックし、「江原道産ジャガイモ1箱」（10キロ入り）を購入、別名「ポケッティング（ポテト＋チケッティング）」に成功した。このジャガイモは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で余っているジャガイモを江原道が購入し、配送料を含め5000ウォン（約445円）、1個100ウォン（約9円）相当の破格の値段で販売したものだ。2週間で全国の消費者たちが買い求めた江原道産ジャガイモは計20万6000箱に達する。

　このようにして手に入れたジャガイモを映画『ロード・オブ・ザ・リング』の庭師サムワイズ・ギャムジーの言葉通り「つぶして食べて、蒸して食べて、ゆでて食べて」いるのだが、なかなか減らない。次第に見るだけで飽きてくるが、日に日に暖かくなり、芽は出るし腐ってくる。おいしく食べる方法はないだろうか。

◆レストランが恋しかったらジャガイモのニョッキ

　有名レストラン・ガイドブック「ミシュラン」に3年連続で掲載された北村の「ITALYJAE」を営むチョン・イルチャン・シェフは、ジャガイモのニョッキを提案した。チョン・イルチャン・シェフは漢南洞に「ニョッキバー」もオープンしている。「イタリアの有名ワイナリーで働いたことがあります。オーナーがニョッキをすごく好きだったんです。ほかの料理には文句を言いませんでしたが、ニョッキがおいしくないとひどく怒っていました」
　チョン・イルチャン・シェフがイタリアで学んだニョッキの味の中核はジャガイモのパラパラ感。「ゆでたジャガイモをつぶした後、小麦粉、卵、チーズをたっぷり加えて生地をつくります。ニョッキをもちもちしたジャガイモ餅のようなものだと思っている方もいますが、ジャガイモの味よりも小麦粉の味の方が強く感じられなければだめです。ジャガイモの風味を失わないようにするには、生地にできるだけたくさんジャガイモを入れるのがいいです」

　生地を手でこねて形を整えた後、指の節くらいの大きさに切って丸めればよい。チョン・イルチャン・シェフは「生地に湯がいたほうれん草をすりおろして入れたり、汁を入れるとほうれん草のニョッキ、蒸したカボチャをつぶして入れたらカボチャのニョッキになる」とした上で「好きなスタイルに変えることができる」と教えてくれた。

　ニョッキを浸して食べるソースは、クリームベースが一番無難だ。チョン・イルチャン・シェフは「ジャガイモの味を損なうことなく、できるだけ淡泊な味付けにするのがよい」と話し、「トリュフオイルを振りかけると高級レストランの味になる。ワインのつまみとしてむバッチリだ」と勧めた。「トリュフポテトフライ」にして食べても、一味違っておいしい。チョン・イルチャン・シェフは「大皿にトリュフオイルをぬっておき、熱々のフライドポテトを入れてよく混ぜると、オイルがポテトにまんべんなくなじむ」と語った。

◆ジャガイモサンドイッチで母の味

　ヴィーガン料理屈筋スタジオ「ppuriontheplate」を営むイ・ユンソ代表の提案は、「つぶしたジャガイモのサンドイッチ」と「ゴボウとジャガイモのコロッケ」だ。イ・ユンソ代表は最近、『毎日一食ヴィーガンおうちご飯』という本を出版した。「20代半ばのころ、アイルランド・ダブリンに少し滞在したことがあります。民泊の主人であるおばさんが、つぶしたジャガイモをパンにはさんでサンドイッチをつくってくれました。夜に食べて残ったら翌朝サンドイッチに入れてお弁当をつくって」
　つぶしたジャガイモのポイントは「ソフトで落ち着いた味」だ。塩を入れてまず、ゆでたジャガイモの水気を切ってフォークでつぶす。これに溶かした（ヴィーガン）バターを加え、豆乳八塩、コショウを入れてよく混ぜる。これをパンにぬれば終わり。つぶしたジャガイモを塩、コショウで味付けした後、丸めて衣をつけて揚げれば「ジャガイモコロッケ」になる。イ・ユンソ代表は「家に残ったレンコンなど野菜があれば、つぶしたジャガイモを混ぜるとき一緒に加えればよい」とした上で「衣には全粒粉、油は発煙点が高い玄米油がよい」とアドバイスした。

◆一人暮らしにオススメのつまみ「アコーディオンポテト」

　ジャガイモをゆでるのも面倒だったら？　ノンフライヤーでつくる簡単料理、最近写真共有ソーシャル・ネットワーキング・サービス（SNS）「インスタグラム」で流行している「アコーディオンポテト」がある。

　ジャガイモは洗ってから、0.5センチほどの厚さで底を残して最大限深く切り込みを入れ、冷水に10分以上つけてでんぷんを除く。溶かしたバター、塩、砂糖を混ぜたものをジャガイモの間にぬった後、ノンフライヤーで調理すれば終わり。ジャガイモの間にチーズやベーコンを入れてもよい。パルメザンチーズやパセリ、はちみつをかけて食べてもおいしい。

記事入力 : 2020.04.11 11:08

ニョッキにコロッケ…江原道産ジャガイモの優雅な変身

イ・へウン記者

チョソン・ドットコム／エンタメコリア