春の漢江でのんびり休息、ソーシャルディスタンスを確保して

  •  ソウル市永登浦区汝矣島洞にある漢江公園の週末。レジャーシートを敷いて市民たちが静かに休息を楽しんでいる。誰かが指示したわけではないが、各シートごとに一定の間隔をキープしている。「ソーシャルディスタンス(社会的距離)」がつくり上げた風景と言えるのではないだろうか。影が長くなり日が沈む時間になっても、誰一人シートをたたんで帰ろうとしない。もどかしくて外出し、ただ静かに座っているだけでも幸せを感じているようで、もの悲しくもある。


     毎年春になると花見客でにぎわう汝矣島は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、いつもとは違う特別な春を迎えている。輪中路の桜並木が全面的に規制され、近くの漢江公園駐車場も閉鎖された。輪中路近くのバス停留所はすべて停車せず、バスが通過している。あちこちに立っているボランティアたちは「2メートルのソーシャルディスタンス」と叫んでいる。人一人いない輪中路は見慣れない。それにもかかわらず、不平を言う人はいない。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、みんなが暗黙の了解で実践しているからだ。週末にクラブがにぎわいをなし、風俗店で新型コロナウイルス感染者が出たというニュース。まるで別の世界の話のようだ。
オ・ジョンチャン記者
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