ギョーザスープ・ピンデトックに白ワイン? 意外な組み合わせに驚くはず

  •  ソウル・大峙洞にあるワインショップ「Caviste」のイ・ミヌ代表は、韓国で指折りのワイン専門家だ。フランスのサン・テミリオン・ワイン醸造学校で高等技術資格証を取得し、3年間にわたりワインの産地をめぐって帰国、15年間ワイン輸入会社のバイヤー、マーケター、ワイン・コラムニストなどとして活動してきた。
  •  こうした経験や経歴を基に、ワインを楽しむのに必要な常識やおもしろいバックグラウンドのあるワイナリーを分かりやすく解説した『ワイン、ワイナリー旅行』(イチョウの木)を出版したイ代表に、「ワインを楽しむのにピッタリの名店を選んでほしい」と依頼した。イ代表は「よいワインがあるだけでは80点にしかならない。店の個性や料理を輝かせてくれるワインがあってこそ100点」と話し、4カ所を推薦した。

    ◆先酒後麺魚ギョーザ

     イ代表が推薦したフランス産白ワインが[ブルゴーニュ・アリゴテ」がギョーザスープと絶妙に合っていた。薄い皮の中に刻んだ野菜や豚肉を詰めたギョーザ、澄んでいるが濃厚なスープでいっぱいだった口の中にワインが一口入ると、春の花のように華やかな香りが広がる。

     イ代表は「ワインをお飲みになる方たちにはドライなアリゴテを、ワインに慣れていない方たちにはより飲みやすい米国コロンビア・クレストのシャルドネをオススメする」と語った。どちらもシャルドネ種の白ワイン。「ワインと言えば赤だと思っている方たちが多いけれど、韓国料理はだいたい白ワインとよく合う」

     冷麺、緑豆チヂミ(ピンデトック=チヂミの一種)、オボクチェンバン(北朝鮮式の寄せ鍋)など北朝鮮の料理をあれこれ提供している。夜はワインを持参しても料金を取らない「corkage free」で運営される。

    ◆マト

     ワインごとに相性がよい料理を合わせるペアリングをエゴマのジョン(切った魚、肉、野菜などに味付けした後、小麦粉をつけて油で焼いた料理)やジャガイモのジョン、LAカルビなど韓国料理でできる珍しい店だ。食パンの間に刻んだエビを挟んで揚げた中国料理、スパゲッティ、オムライスなど、国籍を問わずワインと合うメニューをあれこれ提供している。もちろん、チーズやハモン・セラーノ(生ハム)など、典型的なおつまみもある。

    ◆Half Past Ten

     2016年韓国ソムリエ大会の優勝者であるヤン・ユンジュさんが営むワインバー。店内に入るとワインバーなのか研究所なのか分からない。あちこちにワインの瓶や箱、専門書が積まれているほか、ワインの産地地図や写真が壁に飾られている。しかし、楽な雰囲気でワインを思う存分楽しむことができる。

    ◆El Txoko de Terreno

     ソウル・北村にあるミシュラン一つ星のスペイン料理店「Terreno」が営むバスク・スタイルのグリルバー。ガスではなく炭火を使い、食材の味を生かしている。刻んだニンニクとレモン汁でつくったソースをぬった白身魚を炭火でこんがり焼いたArrainは、皮はパリっとしているが身はしっとりしていてやわらかい。バスク語で王カルビという意味の「Txuleton」は、どんな肉マニアでも満足の味だ。
キム・ソンユン記者
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