雨の日にすいとんが思い浮かぶなら、貯水池そばの伝統茶店へ

  •  詩はもちろん、随筆や小説などの作品で愛されてきた作家シン・ダルジャ(78)は、家族で食事をすることを大切に考えている。「娘3人が別々に暮らしていたときも、よくわが家に読んでご飯を食べました。そうすると、子どもたちの様子が分かるんですよね。『けんかしたの?』と聞かなくても、表情を見ただけで分かります、食事をしながら、わだかまりを解消したりして」

     特に好き嫌いが激しいタイプではないという。「料理をすることも好きだし、イタリア料理や日本料理など、いろいろな料理を楽しんでいます。でも、年を取り、韓国料理が楽になりました。最近はナムルのような、旬の野菜を使った韓国料理をよく食べています」。よく家族と外食しているというシン・ダルジャに、行きつけの店4カ所を挙げてほしいと依頼した。
  • ◆13アベニュー

     シン・ダルジャの自宅から近い、まさに行きつけの店だ。シン・ダルジャは2年前、仁陵山(京畿道城南市)の谷間に家を建て、娘3人、娘婿3人、孫3人とともに暮らしている。シン・ダルジャのように家族連れがよく訪れる店だ。

     窯焼きピザやオリーブオイルにホタテの貝柱を入れたスパゲッティなどで有名だが、サラダやステーキなど、ほかのメニューもすばらしい。ランチセットなどコース料理もコストパフォーマンスが高い。

    ◆水音

     城南市内にあるデワン貯水池に面しており、普段からすてきな場所だが、雨が降ると特に雰囲気がよい店だ。山菜ビビンバ、キムチ・豆腐鍋もおいしい。インターネットで検索すると喫茶店と出ているが、戸惑わないでほしい。まさにその店だ。もともとは韓方(韓国漢方)薬茶、松葉茶、生姜茶などを専門とした伝統茶店だ。

    ◆ハンメ村

     ソウル市鍾路区にあるこの韓国料理店は、シン・ダルジャが城南に引っ越す前、ソウル・北村に暮らしていたころから通っていた場所だ。シン・ダルジャは「北村で暮らすのが夢だった」とした上で「土地20坪を購入し、10坪の小さな家を建てて暮らしていた」と説明した。

     伝統的な味と雰囲気を守りながらも、目立たないよう現代的にアップデートしており、洗練された筆前を誇る。全羅南道新安郡の天日塩、忠清北道槐山郡の粉唐辛子など、原材料にも格別に神経を使っている食堂だ。

    ◆菜根譚

     菜食もおいしいということを証明してくれる食堂だ。外国人客に精進料理ではなく韓国料理の菜食を紹介したかったら、ピッタリの店と言えるだろう。有機野菜を使用している。ごぼうきのこえごまスープ、つるにんじんの甘酢あんかけなどが人気だ。メニュー構成は季節によって異なる。本店である大峙店は当分休業中だ。

    キム・ソンユン記者
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) Chosunonline.com>
グルメの最新ニュース