きょうは氷の上で寝る

  •  夜になり谷間が闇に包まれると、氷上の色とりどりのテントに一つ、二つと明かりがともり始めた。立春は過ぎたが依然として厳しい寒さが続いており、冬の絶頂を頼もうという人たちが集まった。慶尚北道安東市内を流れる吉安川。周囲が屏風のような岩壁に包まれており、冬になると一日中日差しが届かず、50センチを超える厚い氷がはる場所だ。おかげで週末になると、氷上のキャンプ、名付けて「氷泊」を楽しもうという人たちが全国から集まってくる。
  •  日が沈むと、強風により急激に下がる体感温度。巨大な氷壁でさらに寒気が増す。氷の上に場所を取って、寝袋に入って横になっていると、下でぴしっと氷が割れる音が響き渡った。氷が膨張して割れる音と再び凍る音。川が呼吸をする音は驚異的でもあり、漆黒のような暗闇の中で怖くもある。この冬が過ぎたらしばらく経験できない、氷の王国だ。

    オ・ジョンチャン記者
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