今や伝統市場はさまざまなグルメや見どころ盛りだくさんの楽しい場所として、韓国国民はもちろん、外国人もよく訪れる名所となっている。では、外国人観光客に人気の伝統市場はどこで、どんな特徴があるのだろうか。中小企業庁が選ぶ「外国人がよく訪れる伝統市場」を紹介しよう。

 600年の歴史を誇る南大門市場は、外国人が最も多く訪れる、韓国を代表する伝統市場だ。「ないものはない」と言われる南大門市場は、動線に沿ってさまざまな商品を目にすることができ、品物を比較・分析しながら合理的な買い物ができるという点が大きな魅力だ。特に1988年のソウル・オリンピックのときにオープンしたタチウオ料理店が人気を集め、今ではタチウオに特化した横町になった「タチウオの煮付け通り」は、南大門市場の注目スポットだ。

 24時間ショッピングが楽しめる観光名所である東大門市場は、100年の伝統を誇るファッション卸売市場だ。最新ファッションやファッション雑貨をワンストップ・システムで企画・生産・販売し、海外では経験することができないサービスを提供している。特に、各ショッピングタウンに設置された野外ステージではアーティストの公演やB-BOY(ブレイクダンサー)公演、ダンスバトルなど、さまざまなイベントが開催され、外国人には夜間ツアーのコースとしても有名だ。

 100年の伝統を誇る広蔵市場は、最近中国人観光客からソウル10大韓流スポットに選ばれた。市場内にはおよそ90軒の食堂があり、ピンデトック(チヂミの一種)、麻薬キムパプ(韓国式のり巻き)、スンデ(豚の腸詰め)などさまざまなグルメが楽しめる。特にこの市場では、韓服(韓国の伝統衣装)の生地やカーテン、寝具類などが、生地の質がよく、デザインが感性的だとして認められている。

 韓国的でいて細やかな雰囲気の通仁市場は、景福宮の西側に位置する西村にある。特に葉錢(1両当たり500ウォン=約50円)を購入した後、加盟店で料金を支払うと、市場内で売られているメニューをビュッフェ式に自由に弁当箱に詰めて食べることができ、韓国人だけでなく外国人にも人気だ。

 望遠市場は住民たちの生活圏というだけでなく、文化芸術空間として通じている。バラエティー番組『シングル男のハッピーライフ』(MBC)のユク・チュンワン編で登場した後、麻浦区望遠洞の注目スポットとして浮上した望遠市場は、若者たちのデートコースとして、そして外国人観光客の必須観光コースとして人気を集めている。

 水踰マウル市場はおよそ350店舗からなる中大型規模の市場で、三つの市場が集まって一つの市場となっている。衣類や雑貨などを販売する水踰市場と水踰伝統市場、在来水踰伝統市場だ。市場内には各店舗の情報や市場の地図を4カ国語でサービスする無人情報端末機が設置されており、モチモチした食感でお手頃価格のツイストドーナツやもち米ドーナツが特に有名だ。

 世宗飲食文化通りは、韓国の庶民グルメの精髄を感じられる場所として、韓国人はもちろん、外国人観光客にも人気が高い。商店街の80%以上が食堂や居酒屋からなり、韓国の伝統料理であるジョン(魚、肉、野菜などに味付けし、小麦粉をつけて油で焼いた料理)とマッコリをお手頃価格で楽しめる。

 長い伝統を誇る店舗と創意性が際立つ若い商人たちの店舗が一つの空間に並んでいる九老市場は、過去と現在が共存している。懐かしい菓子やおもちゃを販売している店、田舎のスーパーマーケットのようだが海外の食品や雑貨など見慣れない商品を扱う店、さまざまなデザインの商品が陳列されている店など、魅力的な店舗が多い。

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