地域別に好まれる料理の味は違う。嶺南(慶尚道)では辛くてしょっぱい味を、湖南(全羅道)ではコクのある味を好む人が多い。このような地域別の好みはインスタントラーメンにも影響を与えるのだろうか。

 今年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響によりインスタントラーメンの消費が急増している中、農心・辛ラーメンが今回も不動の販売1位を守っている。しかし、地域によって相対的に好まれるインスタントラーメンには差が見られた。嶺南は安城湯麺、湖南は三養ラーメン、首都圏は真ラーメン辛い味の人気が高かった。

 11月19日に農心が市場調査会社ニールセンコリアの第1四半期―第3四半期のインスタントラーメン販売に関する資料を分析したところ、辛ラーメンはシェア9.9%で1991年から30年間にわたり不動の1位を守っていることが分かった。チャパゲティは前年に比べ0.6ポイント増の7.1%を記録し、全国のほとんどの地域で2位に入った。

 しかし、地域別に特色がある。釜山・慶尚南道では安城湯麺が販売1位だった。この地域は辛ラーメンが唯一1位を譲った場所だ。慶尚北道でも安城湯麺は辛ラーメンに続いて2位を記録。全羅南道と全羅北道では三養ラーメンが辛ラーメン・チャパゲティに続いて3位に入った。三養ラーメンがトップ3に入った地域はこの2カ所だけだ。ソウルや京畿道、忠清北道では真ラーメン辛い味が3位となった。

 軍部隊が多く、レジャーやリゾート施設が密集している江原道地域では、手軽に食べることができるユッケジャン(牛肉や野菜を煮込んだ辛いスープ)カップ麺が3位にランクイン。

 第1四半期―第3四半期の韓国国内のインスタントラーメン市場は1兆6000億ウォン(約1500億円)で、前年同期に比べ5.1%増えた。今年の全体販売額についても、史上最高だった2018年(2兆930億ウォン=約1970億ウォン)を超えるだろう、と業界では予想している。

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