朝起きてすぐにコップ1杯の水を飲むと健康によいと言われている。真似するのはよいが、冷水を飲むのはオススメできない。一日を軽やかにスタートさせようとして、むしろ体に負担を与える恐れがある。▶「死亡リスクが低い」 肥満の逆説、韓国も該当

 起きてすぐに水を飲むこと自体はよい。睡眠中、わたしたちの体は干からびていく。体内の水分は、睡眠中に汗や呼吸で最大1リットル排出される。これにより血液がドロドロになると、心筋梗塞や脳梗塞など、心疾患・脳血管疾患を発症するリスクが高まる。起きてすぐに水を飲むと、血液の粘度が低くなり、これを予防することができる。空腹の状態で水が体内に入ると満腹感を得られるため、朝から過食するのを防ぐこともできる。米国バージニア工科大学栄養学科のブレンダ・デービー博士の論文によると、朝食の20分前に水をコップ2杯飲んだ人たちは、飲んでいない人に比べ、およそ2キロ多く減量効果があったという。

 ただし、起きてすぐに冷水を飲むのは禁物だ。夜の間寝ていた体に突然冷たい水が入ると、自律神経系が過度に刺激され、不整脈など心臓に異常が生じるリスクがある。冷水で体温が突然下がり、わたしたちの体が正常な体温を維持するのに不必要なエネルギーを消耗することもある。特に高齢者は、突然冷たい水を飲むと体温が下がって胃腸の血流量が減少し、消火液の分泌が低下する恐れがある。 起きてすぐに飲む水は、冷蔵庫に入れておいた冷たい水ではなく、体温よりやや低い30度前後のぬるい水がよい。また、水はごくごく飲むのではなく、ゆっくり時間をかけて飲む。高血圧があったり脳動脈瘤、脳出血の病歴がある患者が大量の水を早飲みすると、脳に流れていく血流量が突然増加する。これにより、脳血管が破裂するなど問題が生じる恐れがある。5分ほど時間を置いてちびちび飲むのがよい。

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