Aさんは毎日、必ず7時間半寝ている。夜勤の日は午前1時に寝て朝遅くに起き、会食がない日は午後10時に寝る。週末には寝だめもする。しかし、7時間半寝ても疲れが取れず、日中に集中力の低下を感じている。 一方、Bさんは毎日6時間寝ている。いつも午後11時に寝て、午前5時に起きる。週末も同じだ。それでも日中に眠気を感じることはなく、頭もすっきりしている。睡眠時間だけを見れば、7時間半のAさんの方が優等生だ。しかし、医学的にはBさんの睡眠の方が質がよい。そこには「睡眠の規則性」があるからだ。▶眠れない韓国人、睡眠の順位を付けたら「世界平均より5点低い」

 睡眠の質を語るとき、これまで長い間「何時間寝たか」に焦点が当てられてきた。しかし最近では、睡眠時間よりも、同じ時間に寝て同じ時間に起きるという一貫性を重視する、睡眠の規則性に関する研究が相次いで発表されている。 体には体内時計がある。脳の視床下部にある視交叉上核が、24時間周期で血圧、体温、ホルモン、免疫機能を調整している。この時計は規則的な信号を前提に作動する。毎日ほぼ同じ時刻に寝て同じ時刻に起きると、血圧のリズムが安定し、インスリンの分泌が一定になり、炎症反応も抑えられる。日中に脳に蓄積した老廃物を睡眠中に除去する掃除システム(グリンパティック系)も正常に機能する。 ソウル大学病院睡眠医学センターのイ・ユジン教授(メンタルヘルス医学科)は「睡眠の規則性とは、昼寝を含めて一日24時間の中で寝たり起きたりすることをいかに一貫して行っているかを示す概念だ」とした上で「最近の研究では、どれだけ寝たかという睡眠時間よりも、こうした睡眠の規則性の方が死亡率、心血管代謝疾患、うつ病、生活の質とより密接にかかわっていることを示している」と述べた。 反対に、睡眠の時間帯がバラバラだと、体は毎日新しいスケジュールに適応しようとして過度なストレスを受ける。睡眠・覚醒のリズムが崩れている人ほど記憶力、集中力、実行機能が低下し、アルツハイマー病に関連するタンパク質の蓄積が多いという報告も相次いでいる。認知症予防の第一歩は、規則的な就寝時刻にあるというわけだ。 睡眠の規則性は、スマートウオッチで睡眠を記録し、一週間の睡眠時間帯を比較すれば把握できる。スマートウオッチがない場合は、日々の睡眠パターンを記録して比較すればよい。もし平日と週末の起床時刻が2時間以上違ったり、毎晩のようにスマートフォンを見ていて就寝時刻がバラバラだったり、目覚まし時計がないと一定の時刻に起きられなかったり、夜食や飲酒で就寝時刻がたびたび変わるようなら、睡眠の規則性が低い状態と言える。 こうした睡眠パターンを、医学的には「社会的時差ぼけ(ソーシャル・ジェットラグ)」と呼ぶ。毎週、時差のある海外旅行をしているのと同じようなストレスを体に与えているという意味だ。 睡眠の規則性を向上させることで、睡眠による健康上のメリットを高めることができる。まずは起床時刻を一定にすることが重要だ。週末や休日も、平日の起床時刻との差を1時間以内に維持しなければならない。午後10時以降は強い光の刺激を避け、スマートフォンの使用を控えるべきだ。光は睡眠ホルモンのメラトニンを抑制し、スマートフォンの使用は眠りを妨げる一般的な原因の一つだ。 また、朝に日光を浴びることも大切だ。朝の光は体内時計をリセットする最も強力な信号で、10-20分程度で十分だ。昼寝が必要な場合は、一定の時間帯に30分以内で、午後3時以前に済ませるのが望ましい。 睡眠は秩序だ。意志の問題ではなく、一定のリズムの領域である。毎日同じような時間に寝て、同じような時間に起きること。この単純な習慣が認知機能を守り、心血管を保護する。同じ7時間の睡眠でも、決まった時間に寝て決まった時間に起きる人の方が、より健康的だ。

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