■おばあちゃんの塩辛店
代々続く塩辛店で、現在の建物は2003年に新築。黄土を用いた壁、熟成室など、それぞれ用途に合うよう最適の状態にした。アミの塩辛は季節によって状態や品質が変わる。「春に出るものは汁が白いんです。青唐辛子を刻み、ゴマやニンニクを少し入れたアミの塩辛を食べると最高です。私たちはこうして一つ一つつまんで食べるからか、食が進みます」。アン・ウンスン代表(63)が、熟成室で発酵しているアミの塩辛を見せてくれた。今年のものは歯ごたえがよく、昨年のものは熟成されて身が溶け、甘みがある。5カ月すると汁が白濁し、アミがピンク色に輝き、おいしい塩辛ができ上がるという。
■黄山塩辛
ヨムチョン橋のすぐ近くにある。家業を継いだチョ・ヨンフンさん夫妻が塩辛を販売している。アミの塩辛は、湿った状態で熟成させるとより味がよくなるという。熟成室の床が乾かないよう、たびたび水をまいて湿度を保っている。うまく熟成すると、後味がさっぱりしているのだという。秋に漬けた細かいものから、身が白くまるまるとした初夏のものまで、一年中おいしいアミの塩辛を作るのに余念がない。「初夏のものは今年、1キロ当たり5万ウォン(約5000円)が最も安く、もっと高いものは中に全て保管しています」と話すチョさん。2年以上熟成させたイシモチやイワシの塩辛、おかずにぴったりのタコの塩辛やイカの塩辛まで、さまざまな商品がある。
■シムさんの塩辛(旧シンジン商会)
江景の塩辛店の最古参で、1954年にオープンした。父親の後を継ぎ、30年前からシム・チョルホ社長(55)が営んでいる。シムさんは「うちはアミの塩辛と魚醤が専門」と言い切っている。アミ75%、塩25%が基本。自ら競り場に出向き、直接目で見て手で触り、いいアミを仕入れるのが必須だという。長年の常連が多いだけに、通信販売よりも直接店に買いに訪れる人が多い。
■ハムヨル商会
「これはしっかり漬かっているから熟成された味を楽しむんだよ。また来年来てくれるよういっぱい入れておいたよ」。チェ・スンドク社長(61)が常連客と話しながらアミの塩辛を詰めていた。1950年代に創業した母親の後を継ぎ、老舗の味を守っている。イシモチの塩漬けにはよだれが出る。蒸して食べると、身が簡単にほぐれる。昔懐かしい味だ。しかし、モダンな味にも関心がある。アミの塩辛をギョーザの具に入れたり、アミの塩辛を使ったパスタなど。チェさんは若い客に対し、タコの塩辛を食べていて飽きてきたら、野菜を加えてごま油で炒めるといい、とアドバイスしている。
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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