ケーブルテレビチャンネル「o’live TV」に少し前、『今日なに食べる? デリバリー』という番組が登場した。出演者たちが同じ旬の食材を使ってそれぞれ別の料理を作った後、勝ったチームのレシピと食材を必要な分だけ「クッキングボックス」に詰めて、オンライン・ショッピングサイト「オークション」を通じ、先着順で500個限定販売するというものだ。2月28日に放送された第1回ではサワラのラビオリが、第2回では春白菜のアーリオ・オーリオが2万9000ウォン(約2900円)で販売された。「こんなに簡単にもらって食べてもいいの?」というキャッチコピーが使われている。
クッキングボックスへの関心が番組の人気にも結びついている。詳しく親切なレシピ、各食材を適量詰めて自宅まで送ってくれるクッキングボックスは、料理が苦手な人も簡単に作れるようサポートしてくれるからだ。インターネットで注文すれば、面倒な買い物をしなくても、ある程度真心を込めながら時間を短縮できるため、新婚夫婦や共稼ぎ夫婦、一人暮らしをしている人、家族のため週末料理をしようと考えている男性に人気が高い。
配達された食材を洗って切り、火を通して器に盛ればおしまい。たれやだし汁のように味を左右する重要なものは専門家が作ってくれるので、味もほぼ保障されている。指示通りやっていると、料理をする楽しみを感じられるのはもちろん、実力も身についてくる。オークションのイム・ジョンファン・マーケティングチーム長は「料理番組が人気を集め、すばらしい料理を普段手軽に楽しく作ってみたいと考える人が増えてきた」と話している。
週1、2回メニューを決め、定期的に配達してくれるサービスもあり、紅葉狩りや引っ越し祝い、ホワイトデーなど特別な日に合わせたおあつらえ型のセットも販売されている。ほとんどが2人前2万-3万ウォン(約2000-3000円)で、種類も豊富。カルビ煮、春雨炒めなど手間のかかる韓国料理(「fresh-easy」)、インド風チキンカレー・エクアドル風シチューなど一人ではなかなか思いつかない世界各国の家庭料理(「ONE FINE BOX」)、ケサディーヤ・スズキのグリルなど人気レストランのメニューを再現した料理(「prep」「BECHEF」)、各種デザート(「pinafore」「Le Patissier」)に至るまで、個性あふれるメニューを扱う業者が増えている。韓国の配達アプリ大手「配達の民族」を営む「優雅な兄弟たち」も、虹色の手作りバーガー、イカを使った宮中トッポッキ(餅の甘辛炒め)など、メディアで話題になったメニューをクッキングボックスに詰めて土曜の明け方に配達するサービスを始めた。
毎回いろいろ気にしながら準備しなくても、旬の食材を勝手に選んで家まで届けてくれる定期配達サービスも人気だ。毎週または毎月旬の野菜や果物、ナムルを送ってくれたり、焙煎したてのコーヒー豆を送ってくれるサービスなどもある。
チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版
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