10万本の菊の花がゆれる「馬山カゴパ菊花祭り」
2017.10.30 14:43

 秋が深まる中、昌原・馬山港では黄色い菊の花の波がゆらめいている。「馬山カゴパ菊花祭り」が開かれているからだ。「秋、菊の花に染まる」というスローガンを掲げて装いも新たな祭りの現場を訪れた。

 開幕式の当日、馬山港第1埠頭(ふとう)から馬山魚市場の「長魚通り」前へ移転した会場には、既に午前の早い時間から大勢の市民がやって来ていた。会場入り口に到着して真っ先に目に入ってきたのは、菊の花で飾られた大きな地球と、それを受け止める手を模した造形物だった。今年の祭りのランドマークになっているこの造形物は、世界に向かって伸びゆく昌原と、それを支える市民の姿を形象化したものだという。

 会場には、ランドマークを基準として左右に作品が連なっている。今年作られた作品は10分野、およそ9500点に上り、これは馬山カゴパ菊花祭り始まって以来、最多の規模となる。

 今年の祭りの特徴は、昌原を紹介する作品があちこちに作られたということ。各作品は、上空から見ると「進もう、昌原広域市へ!」と読めるように造成され、各文字ごとに昌原の農産物、歴史の中の昌原、広域市の夢など、菊の花を使った昌原関連の作品が並んでいる。

 会場を訪れた人々に最も人気あるテーマは、ずばり「ロマンステーマ」だった。このテーマゾーン内にある「菊の花の恋人ロード」、菊の花のトンネルでは、数多くの家族連れやカップルがそれぞれのやり方で記念写真を撮っていた。

 会場中央には、毎年ギネス記録を更新している多輪大作「天香女心」が陣取っている。1本の茎に多数の花を咲かせる多輪大作は、毎年欠かすことのできない馬山カゴパ祭りの象徴で、今年は昨年の「茎1本に1515輪」を上回る1520輪の菊の花を披露した。この多輪大作は、会場のどこからでも見えるよう高さ4メートルの展望台に設置されており、まるで王冠のような姿から、その威容が伝わってきた。

 第17回馬山カゴパ菊花祭りは10月25日から11月8日まで、昌原・馬山魚市場の長魚通り前と倉洞・午東洞一帯で開催される。祭りの期間に合わせて、会場-馬山魚市場-倉洞芸術村-馬山駅を結ぶ無料シャトルバスも運行される。

 さらに11月3日午後8時には、馬山湾を背景に、菊の花と海を華麗に彩る海上マルチメディア花火ショーが行われる予定だ。またメーン会場のほか、午東洞や倉洞一帯でもイベントが行われる。午東洞文化広場と「想像の道」、「文化通り」には、およそ6000点に上る菊の花の作品と光の道が造成され、10月28日にはお笑いタレントのステージ、音楽公演などさまざまな文化イベントが行われる。

 「2017慶尚南道有望祝祭」に選定されている馬山カゴパ菊花祭りは、昨年137万人が訪れて389億ウォン(現在のレートで約39億2300万円)の地域経済波及効果を創出したと評されている。また馬山カゴパ菊花祭りは、今年の「ピナクル・アワード・コリア」(Pinnacle Award KOREA)で3年連続受賞を果たし、単一品種では韓国最大規模の花の祭典として、その優秀さを認められた。

チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版