料理人の腕がそのまま表れる、単純だけど難しい料理…中川秀子さんに聞く
2021.03.08 09:56

 オムレツを見ると、料理人の腕前が分かるという。それほど、オムレツは基本的なメニューでありながら、きちんとつくるのが難しい。だから、ソウル市西大門区延禧洞で料理教室「Gourmet Lebkuchen」を営む中川秀子さんに正統派オムレツをつくる方法を学びたいと思った。中川秀子さんは、東京の帝国ホテルでシェフをしていた父親のレシピとそれにまつわる思い出を込めた料理本『父のレシピ』(イボム)を最近出版した。

 中川秀子さんは「フライパンの取っ手をトントンたたきながらつくるプレーンオムレツを父から教わりました」と話し、オムレツを上手につくる秘訣をいくつか教えてくれた。「まず、フライパンが非常に熱くなければなりません。卵液を注いだとき、早く表面に火が通らなければいけないんです。それから火を弱くして、スクランブルエッグのようにした後、フライパンの取っ手をたたきながら形を整えていきます。卵液には牛乳を混ぜたりしますが、牛乳が卵液を水っぽくしてしまい、オムレツの形が上手につくれないことがあります。生クリームを入れると、形もよくなり香ばしい味わいも増します」

 中川秀子さんとオムレツをつくってみた。無残にも失敗した。中川秀子さんに「オムレツは本当に簡単な料理ではないので、挫折してあきらめたりせず、家でまたやってみてください」と言われた。家では一人でオムレツづくりに挑戦し、ついに成功した。どのようにしたらよいのか感覚をつかんだので、その後はさほど難しくなかった。

キム・ソンユン記者

チョソン・ドットコム/朝鮮日報日本語版