【NEWSIS】米国ニューメキシコ州にある無免許の美容クリニックで「ヴァンパイア・フェイシャル」の施術を受けた女性3人が、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染していたことが分かった。
BBCなど海外メディアが4月29日(現地時間)に報じたところによると、米国疾病予防管理センター(CDC)は報告書を通じ、2018年にニューメキシコ州のスパで少なくとも3人の女性がHIVに感染したことが分かったと発表したという。
ヴァンパイア・フェイシャルとは、患者の体から採取した血液を遠心分離機にかけて取り出した多血小板血漿(PRP)を使い、顔に塗ったり注射したりする美容法。
人気インフルエンサーのキム・カーダシアンが2013年にヴァンパイア・フェイシャルの施術を受けた後、写真をアップし、話題を呼んだ。
きちんと消毒されていない注射器などによって汚染された血液を通じ、HIVに感染する恐れがあるということは広く知られている。しかし今回の感染は、美容クリニックに関する初のHIV感染事例として確認された、とCDCは説明している。
ニューメキシコ州の女性たちは無免許のスパで施術を受け、HIVに感染した。
これについて、米国皮膚科学会は「最も大きなリスクは、血液を処理する方法だ。体から採取した血液は必ず無菌状態を維持しなければならない」と強調した。
米国の保健当局は、皮膚科の各種施術には徹底した管理が必要だ、と主張している。
最近ではヴァンパイア・フェイシャルのほか、微細な針で注入するPRPなどの新たな技法も流行している。
CDCは「注射を打とうと思っている人たちは、事前にボトックスが米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けているのかどうか、確認しなければならない」と呼び掛けた。