長時間座って仕事をしている人は、不眠症を患うリスクが高いという研究結果が出た。
米国CNNは1月15日(現地時間)、職業保健心理学に関する学術誌に7日に掲載された新たな研究について報じた。この研究は、10年間にわたり1000人以上の米国の労働者データを分析し、職務が睡眠パターンにどのような影響を及ぼすのか調査した。
その結果、座って仕事をしている時間が長い労働者たちは不眠症を患うリスクが約37%高かった。交替勤務をしていたり、夜間に仕事をするなど勤務が不規則な労働者たちは、睡眠時間が追加で必要な確率が66%増加した。
また、不眠症患者の90%は、10年以上たってもよく眠れない症状に苦しんでいたり、心血管疾患・糖尿病・うつ病などほかの病気を患うリスクが72-188%で高いことが分かった。
研究責任者でサウスフロリダ大学のクレア・スミス助教授(心理学)は「ブルーカラー集団はきつい交替勤務のため睡眠時間がよりいっそう必要だが、ホワイトカラーはよく眠れたり、もしくは全然眠れなくなる可能性が高い」と話している。クレア・スミス助教授は「睡眠は社員の生産性や幸せのために大切だが、わたしたちの職務が健康的な睡眠を脅かしている」と主張した。
労働者たちが健康的な睡眠のために勤務形式を変更するのは、事実上容易なことではない。これについて、クレア・スミス助教授は「勤務時間の中に少しだけ変化をもたらすことが役に立つかもしれない」と説明した。座って仕事をしている労働者の場合、勤務中少しだけでも時間をつくって動かなければならない。ときどき立ち上がって事務所内を歩き回ったり、エレベーターの代わりに階段を利用する。こうした身体活動は疲労を感じさせ、睡眠を妨害する筋骨格系の問題を解決するのにも役に立つという。
また、勤務時間と休息時間を確実に区分する必要がある、とクレア・スミス助教授はアドバイスした。退社後にも引き続き業務のことを気にしていると、体内時計の妨害をすることになり、睡眠の質が低下し、さらに睡眠時間が必要になるからだ。