「コーヒーをやめたのに眠れないのはなぜ?」 毎日使う「あれ」が睡眠障害を引き起こす

  •  今では生活の一部になったプラスチック製品に含まれる化学物質が、体内のリズムを乱し、睡眠障害を引き起こす恐れがあるという研究結果が出た。

     13日、英紙ガーディアンなど海外メディアが報じたところによると、ノルウェー科学技術大学の研究チームは最近、プラスチックに含まれる化学物質が人体の細胞信号伝達体系に及ぼす影響を分析した結果を学術誌「Environment International」に発表したという。研究には、ポリ塩化ビニル(PVC)製の医療用チューブやポリウレタン(PU)素材の水分補給パウチから抽出した化学物質が使用された。PVCおよびPUは衣類、おもちゃ、ゴム容器、家具など広範囲に使用されている原料だ。

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    ▲ 写真=UTOIMAGE

     実験の結果、プラスチックに含まれる化学物質は生体リズムの調整に重要な役割を果たすアデノシン受容体に悪影響を及ぼすことが分かった。アデノシン受容体は「日が昇ったから一日を始めよう」というメッセージを体に伝達するが、プラスチックに含まれる化学物質がこのような伝達過程を遮断することで、自然な生体リズムの流れを遅らせた、と研究チームは説明した。

     これは、コーヒーに含まれるカフェインの作用と類似している。カフェインは脳のアデノシン受容体を遮断し、人体を覚醒状態にする。プラスチックに含まれる化学物質もまた、同じ方式で人体が目を覚ましているようにするというわけだ。研究チームは「化学物質はカフェインほど強力ではないが、ホルモンと比べると細胞への影響が早く表れる」と説明した。

     さらに「化学物質は体内時計を調節する細胞の信号を最大17分間かく乱させる。生体リズムはとても精密に調節されるため、決して軽く見てはいけない」とした上で「体が24時間で自然に経験する睡眠サイクルを乱し、睡眠障害や糖尿病、免疫異常、がんなどのリスクを高める恐れがある」と警告している。

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ムン・ジヨン記者
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