米国の女子大生がカフェでレモネードを飲んだ後に心停止で死亡した事件が再び注目を集め、カフェイン含有量の表示義務化を巡る議論が広がっている。
今月5日(現地時間)、米国ABCニュースは、米国心臓協会(AHA)が毎年2月に行う「心臓月間」に合わせ、2022年9月に亡くなった大学生サラ・カッツさん(当時21歳)の事例を再考した。ペンシルベニア大学の学生だった彼女は、フランチャイズカフェの店舗で「チャージド(charged)・レモネード」を飲んだ数時間後に心停止状態に陥り、病院に搬送されたが帰らぬ人となった。
彼女が飲んだ大容量サイズ(890mL)の飲料には、390mgのカフェインが含まれていた。これはスターバックスのアメリカーノ1杯の約2.6倍、エナジードリンク「レッドブル」1缶(250mL)の約6倍に相当する。米国食品医薬品局(FDA)が勧告する成人の1日当たりカフェイン摂取量の上限(400mg)に肉薄する水準だ。
問題は、サラさんが幼いころから心臓疾患を患っており、カフェインを大量に摂取すると突然死のリスクがあるため、高カフェイン飲料を避けてきたという点だ。遺族側は、当該飲料が一般的なフルーツ飲料のように陳列されており、高カフェイン飲料であるという事実が十分に明示されていなかったと主張した。その後、同飲料を飲んで体調不良を訴える主張が相次ぎ、チェーン本部を相手取った訴訟が拡大。結局、全米で販売が中止された。
この事件を受け、制度改善の動きも続いている。2024年12月、民主党所属のロブ・メネンデス連邦下院議員は、通称「サラ・カッツ・カフェイン安全法」を発議した。法案には、店舗のメニューやキオスクにカフェイン含有量を義務的に表記し、エナジードリンクメーカーにも明確な含有量表示を要求する内容が盛り込まれた。併せて、カフェインの影響に関する教育や研究支援を強化する方策も含まれている。
一方、カフェインの過剰摂取はさまざまな健康問題を引き起こす可能性があるため注意が必要だ。カフェインが体内に長期間蓄積されると、睡眠を誘導するアデノシンの活動を妨げ、不眠症を誘発する恐れがある。
精神疾患の発症リスクを高める可能性もある。韓国食生活文化学会誌に掲載された研究結果によると、青少年の高カフェイン・エナジードリンクの摂取頻度が高いほど、ストレスの認識や睡眠後の疲労回復不足、絶望感、主観的な不幸感などを抱く可能性が有意に高かった。
目の健康にも悪影響を及ぼしかねない。大韓眼科学会誌によると、高カフェイン飲料の摂取後に眼圧が上昇した状態が24時間も維持された。眼圧が高まると、視神経に損傷が生じる「緑内障(りょくないしょう)」のリスクも高まる。
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