声帯結節や咽頭炎ではないのに声がかれる場合、すなわち声帯に問題はないのにかすれた声が出るときは、心臓超音波検査で大動脈を調べる必要がある。大動脈が動脈硬化の後遺症で風船のようにふくらむ大動脈瘤が生じると、ここを通って上がっていく声帯神経が押され、声がかすれることがある。大動脈瘤は破裂する直前まで症状がなく、一度破裂すると突然死することもあるため、かすれた声を早期に発見して対処すれば、かすれた声で命が助かるという大きな幸運と言えるだろう。