連休になると、人気ドラマを一気見する人が多い。ドラマを連続視聴していると、まるで酒を飲んだときのようにぼーっとすることがある。睡眠を減らしてドラマを見たり、ゲームをしたりする行動が、体に害を及ぼすかもしれない。
ソウル峨山病院老年内科のチョン・ヒウォン教授は「一夜を明かすことは、血中アルコール濃度0.08%(免許取り消し相当の0.1%に近い水準)と同じくらいの集中力障害を生じさせる」とした上で「このように短期的で極端な睡眠不足でなくても、若干の睡眠不足が一定期間にわたり積み重なると、似たような結果を招く可能性がある」と話している。例えば、十日間にわたり一日6時間だけ寝ると、24時間眠らなかった人と同じようなレベルの集中力を示す。
睡眠不足はストレスホルモンの分泌を促進させ、心血管系の緊張を高める。持病があると、心筋梗塞のような深刻な疾患による死亡のリスクを高め得る。免疫力も低下する。睡眠不足は肥満も招く。前頭葉の機能を低下させ、その結果、自制力が落ちて単純糖質や精製穀物、酒、コーヒー、たばこのような有害な刺激の誘惑によりいっそう弱くなる。
チョン・ヒウォン教授は「睡眠が足りないと健康に関するすべての因子が壊れると見ればよい」とした上で「適正体重、身体活動、良質な食事、節酒、禁煙、適切な睡眠、そしてストレス管理が乱れる」と説明した。
「ドラマを1話だけ見て寝よう」と思い、夜に明るい画面を見ていると、メラトニンの分泌が抑制され、なかなか眠れなくなる。睡眠不足の悪循環に入ってしまう。なかなか寝付けないと、昼間に疲労や集中力の低下により生産性が落ちる。これを克服するため、カフェインや覚せい剤を取り入れ、夜にまた眠れないという悪循環に陥る。
健康のためには、一日に最低でも7-7.5時間眠らなければならない。スマートフォンの誘惑に耐えるのが難しいなら、最初からベッドにスマートフォンを持ち込まない。夜に目が覚めたときは時計も見てはいけない、と睡眠の専門家たちは話している。
夜にドラマの視聴やスマートフォンの使用を自制するとともに、睡眠の質を高めるためには、身体活動を増やさなければならない。運動を規則的にするだけでも、より早く、より深く眠ることができる。早朝や真昼間に外部活動を通じてたくさん日差しを浴びると、昼間はあまり眠くなく、夜には適切なタイミングで天然のメラトニンが分泌され、よく眠れる。