氷水を飲んだりアイスクリームを食べた後、突然頭痛が生じることがある。「アイスクリーム頭痛」もしくは「ブレイン・フリーズ」と言われる現象で、これを繰り返すと脳血管や神経に負担がかかるのではないかと心配する声もある。アイスクリーム頭痛がたびたび生じても、脳の健康に問題はないのだろうか。
梁山釜山大学病院神経科のイ・ジェヒョク教授は「冷たいドリンクや食べ物を口にして瞬間的に頭が痛くなる症状は正常な反応で、特異な症状ではない」とした上で「顔には温度・痛みを感知する感覚センサーが無数に分布しているため、急激な温度変化が発生するとただちに反応するのであって、脳血管に悪影響を及ぼすとは見なし難い」と主張した。
冷たい物質が突然体内に流入すると、顔や頭の周囲の感覚を脳に伝達する三叉神経が活性化する。このとき、脳が冷たくなるのを防ぐため、脳に血液を伝達する前大脳動脈の血流量が急速に増え、頭痛が生じるという原理だ。
ただし、片頭痛や慢性頭痛があったり、高血圧など血管疾患がある場合には、注意が必要だ。イ・ジェヒョク教授は「普段から血管の収縮にデリケートな場合には、氷水や冷たい食べ物によりいっそう敏感に反応することがある」とした上で「頭痛が5分以上続いたり、普段よりもひどく感じられるなど、異常な症状があったら専門家に相談するのがよい」と話している。