「キムチは万能薬」 潰瘍性大腸炎にも効果

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     キムチから分離した乳酸菌が潰瘍性大腸炎の症状を緩和させるという研究結果が出た。

     全南大学薬学部のチョ・ナムギ教授の研究チームは、キムチの乳酸菌がつくった新しい細胞外多糖体(EPS-W-1)を見つけ出し、これを潰瘍性大腸炎モデルに適用したところ、症状の緩和効果が見られた、と9月10日に発表した。この結果は、化学・有機化学分野の学術誌「Carbohydrate Polymers」最新号でも発表された。

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  •  研究チームは、EPS-W-1を精製して構造を究明し、ラムノース、マンノース、ガラクトース、グルコースなどさまざまな糖が特定の方式で連結された独特な骨格構造であることを突き止めた。さらに、機能評価を通じてEPS-W-1が腸内の有益菌と有害菌のバランスを改善し、バリア機能を強化して炎症反応を減らすなど、潰瘍性大腸炎の症状を明らかに改善させることを確認した。

     また、代謝分析で胆汁酸代謝と短鎖脂肪酸(SCFA)の生成が増加し、腸内環境の改善にも重要な役割を果たすということも分かった。研究チームは「最近、生きている菌の代わりに発酵過程で生成される代謝産物を活用した『ポストバイオティクス』市場が成長を遂げている」とした上で「今回の研究成果は商品開発にも適用される予定」と説明した。

     世界的に「スーパーフード」として認められているキムチの効能は、知られているだけでも無限のレベルだ。これまでの国内外での研究によると、キムチは動脈硬化を予防したり、コレステロールや血糖値の上昇を抑制し、免疫力の向上に役立つ。発酵食品であるキムチを食べると、糖尿病の前段階の関連指標が好転した、という研究結果もある。

     それだけでなく、過体重の成人を対象に臨床試験を実施した結果、キムチを摂取することで体脂肪が減り、肥満の予防に効果が見られるということが立証され、海外では代表的な「ダイエット食品」に挙げられている。一部の研究では、肺がんや胃がん、大腸がん、乳がん、肝臓がん、子宮がんなどのがん細胞の成長抑制を助け、脱毛の初期段階に効果を見せたという結果も出ている。

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ムン・ジヨン記者
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