【健康に関する小さな常識】眠れなかったら足をこすり合わせろって?
2025.07.02 11:16

 眠る前、無意識のうちに両足をこすり合わせるときがある。なぜか体と心が穏やかになり、よく眠れる感じがする。どうしてだろうか。

 寝る前に足をこすり合わせる習慣は、西欧では「cricketing」または「cricket feet」と呼ばれている。コオロギが羽をこすり合わせる様子に由来する表現だ。正式な医学用語ではなく、専門家たちは自己鎮静行動の一種とみている。ストレスや不安を感じるとき、無意識のうちに爪をかんだり、髪に触る習慣と似ている。

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 米国の健康専門誌「ヘルス」の心理治療士リー・フィリップ博士は「片方の足でもう一方の足に触る反復的な動きは、体を弛緩させ、不安やストレスなどを減らす効果がある」と話している。反復的な動きがオキシトシン、エンドルフィンなど、気分を落ち着かせる神経伝達物質を放出するからだ。実際に、足をこすり合わせたり、触ったり、なでたりするような低強度の肌への刺激がオキシトシンを分泌する、というスウェーデンの大学の研究結果がある。ホルモンの作用によって身体が落ち着くと、自然と睡眠を誘導する。

 フィリップ博士は「特に体が疲れていてストレスを感じているとき、こうした単純な動きが神経系を落ち着かせ、緊張をほぐしてくれる」とした上で「足をこすり合わせる行動を、気づかないうちにやっている場合も多い」と語った。

 足をこする習慣を直さなければならないのだろうか。フィリップ博士は「まだこの習慣が健康に害があるという科学的な証拠はない」とした上で「体を落ち着かせ、穏やかさを誘導する効果があるなら、維持しても差し支えない」と主張している。ただし、この習慣が脅迫的に変わったり、痛み・不便さを誘発したり、睡眠を妨害するならば、専門家の相談を受けるのがよい。

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ヘルス朝鮮/朝鮮日報日本語版