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野菜は体によいけれど…菜食が呼び起こす意外な問題

  •  菜食は、心血管疾患や大腸がんの危険性を低くするなど長所が多い。しかし、栄養バランスを考えないと、脱毛や筋肉量の減少、免疫力の低下、骨密度の低下、疲労感などの副作用が生じる。極端な菜食は、特に骨の健康に悪影響を及ぼす。

  • 写真=資料写真/UTOIMAGE
    ▲ 写真=資料写真/UTOIMAGE

    ◆海藻類、ナッツ類、豆類をしっかり食べるべき

     菜食は骨密度に影響を及ぼす。菜食主義の大学生男女67人と一般的な食事をしている大学生男女143人の骨密度を調査したところ、菜食主義の男子大学生の骨密度の平均値は101.73%、女子大学生は84.15%だったという、韓国国内の研究結果がある。これは、菜食主義ではない男子大学生(107.43%)、女子大学生(89.64%)に比べ低い数値だ。正常な骨密度を下回る比率や骨粗しょう症の症状が見られる比率も、男女とも菜食主義の大学生の方が高かった。ほかの食材は食べずに野菜や果物、穀類だけを摂取する極端な菜食では、ビタミンやミネラル、カルシウム、たんぱく質などが不足し、骨の健康に悪影響を及ぼす。菜食生活を送るときは、骨を健康にする栄養素が多く含まれている海藻類やナッツ類、豆類などをいろいろ食べなければならない。

    ◆成長期の子どもが菜食生活を送るときはカルシウムの摂取が重要

     子どもが野菜ばかり食べると、カルシウムがしっかり摂取できず、成長に問題が生じる場合がある。小学校5・6年生196人(菜食群102人、非菜食群94人)を対象に調査を実施したところ、一日のカルシウム摂取量は菜食群が628.2ミリグラム、非菜食群では799.7ミリグラムだったという、韓国国内の調査結果がある。たんぱく質はそれぞれ65.5グラム、71.5グラム、ビタミンEは10.2ミリグラム、11.1ミリグラムだった。菜食主義の子どもは肉類もまんべんなく食べている子どもに比べ、あらゆる栄養素の摂取が足りないが、特にカルシウムの差が大きかった。カルシウムは、子どもの骨格の成長において中心的な栄養素なので、子どもが完全な菜食主義になると、身長がしっかり伸びず、骨がもろくなる可能性がある。子どもが菜食メインの食事をする場合、豆腐を入れたチョングクチャン(発酵させた大豆のペーストを使った納豆汁に似た韓国料理)など、豆料理を多く食べさせなければならず、牛乳を飲まない場合には豆乳を飲ませなければならない。

ハン・ヒジュン記者
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