50代でやや体重が増えると、寿命を延ばすことができるという研究結果が出た。ただし、肥満ではなく、適正体重の範囲内でのみ、当てはまる話だ。
米国オハイオ州立大学の研究チームは、1948年に始まった「Framingham Heart Study」に参加した二つの世代のデータを調査した。研究には31-80歳が参加し、研究チームは参加者のボディマス指数(BMI)を測定した。
研究結果によると、若いときは適正体重(BMI18.5-24.9)だったが年を取るにつれて体重が増えた人は、ずっと若いころの適正体重を維持していた人に比べ長生きした。
研究を主導したオハイオ州立大学のフーウェイ・チョン教授は「若いころBMIが正常範囲だったが、やや体重が増えて過体重になった人は、ずっと正常範囲で生きてきた人に比べ、死亡リスクが低かった」とした上で「老年期に適度に余分な体重は、栄養やエネルギーの欠乏、老衰、筋肉損失や骨密度の低下などから体を保護してくれるからだ」と主張している。ただし同教授は、「若いころすでに過体重だったり肥満だった人が年を取るにつれてさらに太ると、かえって早死にする可能性が大きい」と説明した。
なお、今回の研究結果は最近、「Annals of Epidemiology」に掲載された。